2021.09.24(金)
進学率および就業意識の変化について
近年は高卒求人倍率の伸びが著しい。これは、現在の傾向として高卒求人数が2012年以降一貫して増加傾向にあるのに対して、少子化・高学歴化の影響から高卒求職者数が減少しているためである。要は、企業側は高卒の人材を求めているが、高卒で求職している人は少ないので、高卒で職探しをしている人にとっては有利な状況となる。
そもそも、求人倍率って何なの?
求人数を、求職者の数で割った値なんだけど、例えば・・・
企業が出している求人件数が合計で200件でした。
求職者は50人います。
この場合の有効求人倍率の計算方法は、200÷50=4.0倍
1人に対して4件の求人がある状況。これだと、イメージ的には仕事選び放題みたいな感じかな。なので、先ほどの高卒求人倍率が伸びているということは、高卒で職探ししている人にとっては、募集は多いよってことになる。
では、大卒ではどうかというと高学歴化で大卒の求職者数は増えている。しかし、求人数は横ばい。なので、大卒の求職者にとっては、ライバルは増えているけど目の前にあるパイは変わらないので、厳しい戦いとなる。とはいっても、大卒求人倍率が1倍を切るか、またはそれに近くなったのは1996年と2000年のみであり、全体としては新規大卒の労働市場は大学生側に有利な売り手市場である。
日本生産性本部の「働くことの意識調査」によると、会社選択の理由について1位にあがるのは常に『能力・個性を生かせる』次に『仕事が面白い、技術が覚えられる』と続く。『仕事が面白い』は、2000年代まで一貫して上昇していたが、2010以降は減少傾向である。1970年代から一貫して減少しているのは『会社の将来性』である。
また、働く目的については、『楽しい生活がしたい』『経済的に豊かになる』が上位にあがっている。『自分の能力をためす』に関しては年々下降している。
ここからいえる事は、現代の若者にとって、楽しい生活が第一にあり、そうした楽しい生活を支える経済的な豊かさを素朴に求めているという解釈もできる。
こんな感覚はなんとなくわかる気がする。リベ大の両学長も楽しい生活を支えるために経済的な豊かさは必要って常々いっている気がする。
今日はこんな感じで。
では、また。Chao!