2021.10.14(木)
キャリアコンサルティングの経営的な視点にたった総合的な取り組みと仕組みについて、経営的な視点として重要な点は、キャリアコンサルティングの内容の具体化と「働く人たち」に対するその明示である。従来キャリアコンサルティングでは、一人ひとりの対象従業員個人の悩みや不安に向き合い、また成長に寄り添い支援を行う活動が重視されていた。セルフ・キャリアドックではそれに加えて、キャリアコンサルタントに経営的な視点を取り入れた様々な活動を行うことを求めるようになった。特に重要な活動として企業が提供するキャリアコンサルティング活動の内容を明確化し、それを社内に対して適切な形で、明示・宣言することである。
キャリアコンサルティングの多様な組織活動に対する介入と実践について、2016年改正職業能力開発促進法では、事業主の責任の中で、事業主が必要に応じて講ずる措置がある。
それは、労働者が自ら職業能力開発および向上に関する目標を定めることを容易にするために、業務の遂行に必要な技能等の事項に関し、キャリアコンサルティングの機会の確保『その他の援助』を行うこととしている。
その他の援助とは
①キャリア健診・組織風土・モラールサーベイなどによる、組織レベルの職業生活の設計に対する組織レベル、職場レベルの支援
②職場開発・組織開発・職場ぐるみ訓練といった職場レベルでの職業生活設計と能力開発を活用した支援
③管理者によるキャリア面談の実施とその支援
④OJTなどを通した現場レベルでの仕事に対する能力の改善・工夫の支援
⑤360度評価/フィードバックなどを通した個人の能力開発の多面性の確保
⑥キャリアコンサリティング面談の結果や職業生活の設計とそのための能力開発にかかわる多面的なデータをまとめたデータベース作成などによる、個々人の情報を一元化した、支援のメカニズムの運用向上
以上の6つがある。
最後の⑥は守秘義務との兼ね合いで従来は、キャリアコンサルタントの間でも共有されされないものであったが、守秘義務の説明し、対象者の同意を得た上で、キャリアカルテでまとめ、それを対象従業員の成長のために、スーパービジョンや個々人のキャリア開発計画の基礎資料として活用するのが大切。
以上、今日はここまで。
では、また。Chao!