2021.09.22(水)
3節は経済社会とキャリアコンサルティングに関わる各論として、下記の5つをあげる。
①外国人労働者
②人生100年時代
③副業・兼業
④働き方改革
⑤ブラック企業問題
では、①外国人労働者からいきます。
日本で働く外国人労働者はどんどん増えてきていて、2008年は48万6千人だったのが、2018年は146万人とここ10年で3倍となっている。国別の内訳は、1位中国(26.6%)、2位ベトナム(21.7%)、3位フィリピン(11.2%)となっている。
厚生労働省は、外国人労働者増加の要因として、1.政府が推進する高度外国人材や留学生の受入が進んでいること、2.雇用情勢の改善により、永住者や日本人の配偶者の就労が進んでいること、3.技能実習制度の活用により技能実習生の受け入れが進んでいること等をあげている。
日本は人口減少していくので、労働者人口も減っていく。そこで労働者確保のために外国人労働者にも頼っていく必要がある。って感じでしょうか。
次、②人生100年時代
日本人は寿命も長いし、平均寿命が100歳とかになるのかな?
ある海外の研究では、2007年に日本で生まれた子どもの半数が、107歳より長く生きると推計されているんだって。そこで、100年を充実させるためには、教育が重要!教育というのは、小学校~大学までというわけではなく、生涯にわたる学習が必要。人生100年時代に高齢者から若者まですべての国民に活躍の場があり、すべての人が元気に活躍しつづけられる社会をつくることが重要な課題となっている。
こうした経済・社会の動向があり、厚生労働省では「幼児教育の無償化」「待機児童の解消」「介護人材の処遇改善」「リカレント教育」「高齢者雇用の促進」などの対応を推進している。
この厚生労働省が推進している5つの中でキャリアコンサルティングとの関連では、「リカレント教育」が重要。現実は、日本では社会人が大学等で教育を受けている割合2.4%とものすごく低い。(OECD平均が10.9%)このリカレント教育の影響については、「大学等で学びなおしを行うことで、仕事に必要な専門性の向上に効果があることや就労のモチベーションにもよい影響がある」と示唆されているらしい。でも、もともとモチベーションの高い人が大学で学んでいるのか、大学で学んだからモチベーションが高くなったのかはわからないけど、まぁいい影響はありそうな気がする。
次、③副業・兼業について
2018年では、「副業・兼業を許可する予定は無い」という企業が約78%ある。その一方で「副業・兼業を許可している」企業の許可している理由は、「従業員の収入増加につながる」「従業員が活躍できる場を広げるため」といった理由がある。また、許可しない理由として「過重労働となり、本業に支障をきたすため」が最も多い。
④働き方改革について
厚生労働省は働き方改革の推進を行っており、具体的には、1.残業時間の上限規制、2.「勤務間インターバル」、3.年5日間の年次有給休暇の取得、4.月60時間超えの残業の割増賃金率引き上げがある。
⑤ブラック企業問題
ブラック企業の定義はないんだけど、一般的な特徴は、1.労働者に対し極端な長時間労働やノルマを課す、2.賃金不払い残業やパワーハラスメントが横行するなど企業全体のコンプライアンス意識が低い、3.このような状況下で労働者に対し過度な選別を行う。といった特徴がある。
ここであげた外国人労働者や人生100年時代、副業・兼業、働き方改革、ブラック企業問題は、キャリア形成支援にかかわりが深い社会的なトピックである。これらのトピック以外にもキャリア形成支援にかかわりの深い社会的なトピックは様々あるので、常にアンテナを張って正確な情報の元キャリア形成支援ができると面白いとおもう。
今日はこの辺で
では、また。Chao!